白金台からも広尾もからも徒歩15分もかかるアクセスの悪い立地。
住宅街のマンションの一室みたいな場所で非常に行きにくい場所でした。
しかしながら立地を捨ててる分、非常に素晴らしかったです。コストパフォーマンスも最高でしたし、食事のレベル、それに合わせるワインのレベルや選定も非常に良かったですね。カウンターのみの8席の規模感でした。ぜひまた再訪したいレストランですね。
ちなみに今回はランチで来店しました。
フレンチではよくあるのですがコース料理前の謎の演出。
この皿はこの後使われることはありませんでした。
いったい何だったのだろう…….。
またコース料理のメニュー表はなぜかiPadでしたね。
食前酒のシャンパンはフランスのブルーノ・パイヤール ドサージュ ゼロぶどう品種はピノ・ムニエとピノ・ノワールとシャルドネ。ブルーノ・パイヤールは戦後唯一のシャンパーニュ・メゾンらしいです。ドサージュ ゼロなので加糖されておらず辛口のすっきりとした味わい。
合わせる前菜が
アオリイカとセロリ
ホタルイカとカリフラワーをクレープ生地で巻いたもの
ブルーノ・パイヤール ドサージュ ゼロのスッキリとした味わいがイカとの組み合わせを邪魔することなく非常に美味しくいただきました。アオリイカの方はねっとリトした味わいですがホタルイカはサクッとした感触で、食感の違いも非常に面白かったです。
リアス・バイシャス パソ デ ビジャレイ アルバリーニョという白ワイン
リアス・バイシャスはスペインの地名でアルバリーニョがぶどう品種ですね。パソデ ビジャレイがブランド名ですかね。アルバリーニョは海に近いところで生産していることと魚介との相性が良いところから『海のワイン』とも呼ばれています。
はっさくのゼリーとホタテと上に乗っているのが人参のムース
ホタテという魚介とはっさくにアルバリーニョのスッキリした味わいがよく合います。フルーツの感じにも魚介の感じにもうまくマッチングして食が進みます。
フランスのドメーヌ・フェヴレ ジュヴレ・シャンベルタンの赤ワインとフォアグラですね。
ドメーヌ・フェブレはフェヴレ社の自社の畑で取れたら葡萄を使っていること。ジュヴレ・シャンベルタン村のワインです。葡萄はピノ・ノワール100%。
フォアグラはパリッと外は焼いてあって香ばしい感じ。ふきのとうと黒酢を使ってるそうです。
フォアグラのテリーヌでは貴腐ワインやドイツのリースリングやゲヴェルツトラミネールなどの甘口系の白ワインが合うのですが、多分調理法とソースのおかげなのか、この赤ワインのピノ・ノワールがばっちりマッチしていました。素晴らしいペアリングでしたね。
この前の皿で赤ワインを使っているので魚料理はどうするのかなと思っていたら、ワインはフランスのオリヴィエ・ルフレーヴ シャサーニュ・モンラッシェ。偉大なモンラッシェの畑にあやかったシャサーニュ・モンラッシュの村名ワインです。生産者は『世界最高峰の白ワインの生産者』に選出されたドメーヌ・ルフレーヴより独立したオリヴィエ・ルフレーヴ。葡萄はシャルドネ100%。
魚料理はヒラメとワカサギのソース。赤ワインの後かつ高級な魚料理なのでここではしっかりとした高品質な樽感のある白ワイン。料理の質にワインが負けておらず、安定感のあるペアリングでした。
イタリア、ピエモンテ州の赤ワイン ジャコモ フェノッキオ バローロ カンヌビ 葡萄の品種はネッビオーロ種。バローロ村の中でも最も歴史ある畑『カンヌビ』
豚肉は松坂豚。シェフが三つ星レストラン『カンテサンス』にいただけあって火の入れ方は最高に美味しいですね。豚肉をレアな感じで食べる最高の贅沢。豚肉なのに上品な味わい。そしてイタリアンでも豚肉にバローロの組み合わせが結構あったのですが、やっぱりド鉄板で合いますね。ネッビオーロの熟成された甘さと豚の甘さがマッチして、シルキーなタンニンと調理法の上品さが素晴らしかったです。
口直しのスープとデザートワイン、りんごのデザートに小菓子でフィニッシュですね。
デザートワインはほとんどがグラス1500円。シャトー・ディケムだけグラス5000円。それでも安いような….。ちなみにシャトー・ディケムは1984年でシェフの生まれ年らしいです。今回は1500円のデザートワインをいただきました。
デザートワイン込みで税込17000円は納得ですね。ちなみに水はスルジーヴァのスティルでした。ちなみに食事だけだと税込8000円。ちなみにディナーはこれに前菜と肉が追加で14500円。いつも思うのですがランチの分量でいつもお腹いっぱいなのですが、美食を極めしものは胃袋の大きさ半端なくないですか….。